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「失恋焼きそば。始めました。」

「失恋焼きそば。始めました。」

皆さんこんにちは!
ミナトアルバイトスタッフのもりきちです!

 

もりきち久しぶりのミナトブログ更新になります!
皆様、お元気にしてましたか?

 

さて、今日から数日間のミナトブログは

「ショートショートnote」を使って更新していきます!

 

——ショートショートnoteとは・・・?

カードを組み合わせてできたタイトルで、
ショートショート(短くて不思議な物語)や、エッセイなどの文章を書くというもの。

詳しくはこちら

 


 

さて、記念すべき初回の今回は
「失恋」と「焼きそば」というカードが出たので
「失恋焼きそば」をテーマにショートショートを書いていきます!(笑)

 


 

「失恋焼きそば。始めました。」

 

俺は、鉄板料理「大吉」の店長。
この店の近くには、高校や大学が多くあって
昼も夜もよく学生が足を運んでくれる。

 

若い子たちに美味い飯を思いっきり食べてもらうのが
俺の長年の夢だったから、
今この瞬間その夢の真っただ中にいるのはこの上ない幸せだ。

 

なんで俺がこの店を初めたかって?
教えてやってもいいが、くだらねえぞ(笑)

 

・・・・・・・・・・

 

俺は若いころ、色んな女に惚れては振られ、惚れては振られを繰り返していた。
恋多き男だったんだ。

 

そんでな、失恋して落ち込んだ時は
必ず近所の美味い飯屋のおやじさんの所に食べに行ってたんだ。

 

俺が何も言ってないのにおやじさんは
「お、お前また振られたんか~、今日は飯代ただにしとくけん、
腹いっぱい食べて元気出して帰り!!」

そう声をかけてくれて
そりゃあもううまい飯をごちそうしてくれた。

 

そんでもって俺も高校卒業したら
おやじさんみたいにうまい飯で人を元気にしたいなって。
そう思って始めたのがこの「大吉」なわけよ。

 

・・・・・・・・・・

 

(ガラガラ)

店の扉が開く音がした。
入ってきたのはこの店によく来る、高校2年生のりょうた。


夜の開店準備が整って丁度お店の札を
「開店」に変えようと思っていた時だった。

 

「りょうた~、まだ外の札、開店にしてなかっただろ~。
丁度準備はできたところだったからいいけどよ~」

 

と声をかける。
と同時に、りょうたの表情を見るや否や、なぜかピンときた。

 

「りょうた、お前、女に振られたな・・・?」

 

「え・・・?、そ、そんなことねえしっ」

 

「隠さんでもわかるんや俺には、ほれ、そこ座り。
今日はここの店名物の焼きそば、思いっきり食べて帰りーや。
ただでご馳走しちゃるけん」

 

「え、いいの?」

 

「俺がよかっていうんやから、ええんや。
上見てみ!あのサービス、ちょうど今日から始めてみることにしたんや」

 

りょうたが上を見上げるとそこには
手書きで雑に書かれた「失恋焼きそば。始めました。」のポップが。


その下には小さく
「失恋した学生。焼きそば無料になります。判断は店長のさじ加減」
そう書かれてあった。